2023年の夏目前、コロナが落ち着き始めた頃、私は映画の仕事で岐阜の山奥に滞在していました。
コロナ以前、この海水浴場は長年にわたり根獅子町の人々の手で守られ、運営されてきました。しかし、コロナ禍で開設を休止した後は、管理者として名乗りを上げる方が現れず、再開の目処が立たない状況となっていました。
そんな折、当時の根獅子地区の総代の方からお話をいただきました。
本来であれば夏の間も岐阜に滞在する予定でしたが、子供の頃から慣れ親しんだ平戸の宝でもあるこのビーチを守りたいと思い、無理をお願いして帰らせてもらうことに。仲間に下準備を託しながら、海水浴場の開設一週間前に平戸へ戻ってきました。
根獅子の浜海水浴場は、長崎県平戸市にある透明度の高い美しい海水浴場で、「日本の水浴場88選」や「快水浴場百選」に選ばれた名所です。
この海水浴場は、白い砂浜が約1kmにわたって広がり、海水の透明度と美しさが全国的にも高く評価されています。

年々減少傾向の海水浴客
全国的な海水浴客数の推移
ピーク時(1985年)から現在まで
- 1985年(昭和60年): 約3,790万人(最盛期)
- 2007年: 約2,600万人
- 2017年: 約760万人(ピーク時の約20%)
- 近年: 500万人を下回る水準
この40年間で海水浴客数は約90%減少し、最盛期の10分の1以下まで落ち込んでいます。
現在の主な業務は
・駐車場/シャワー/トイレなどの施設管理
・海水浴客の安全管理
・海水浴場の美化活動
・SUPのアクティビティー体験
と海水浴場を運営するにあたっての必要最低限の事しかできていません。
私が管理し始めて今年で3年目、その間根獅子も御多分に洩れず、緩やかにではありますが海水浴客は減少の一途を辿っております。
この素晴らしいビーチを維持していくためには、やはり収益を上げ、それを地域に循環させていく仕組みが必要です。
「何かできることはあるはず」との思いから、行政にも提案を重ねてきました(根獅子の浜海水浴場の駐車場敷地は市有地です)。
しかし、何か手を打とうという気概は、残念ながら感じられませんでした。
海水浴シーズン以外でも、このビーチには人を惹きつける魅力があります。
そこにプラスアルファの価値を加えていけば、より魅力的な観光スポットへと進化させることができるはずです。
条例を一つ変えるだけでも、できることは沢山あります。そして、それを実行する力こそが、政治の役割だと思います。
できない理由は聞き飽きた
この海水浴場に限った話ではありません。
平戸市内には、魅力を活かしきれておらず、人が訪れても地域経済に十分に循環されないスポットが、まだまだ数多く存在しています。
それらを改善していくためには、現在行われているような派手な観光施策のように、多額の予算を投じなくても、できることは山ほどあります。
もう「できない理由」を並べている場合ではありません。
「何ができるのか」をお互いに考え、建設的な議論を始めませんか。
そんな願いを込めて、この記事をこの辺りで締めくくらせていただきます。
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